新ごみ処理施設整備・運営事業の事業再開について

新ごみ処理施設整備・運営事業の事業再開について

  平素よりごみ処理行政にご理解・ご協力いただきありがとうございます。

 江戸崎地方衛生土木組合では、既存のごみ焼却施設が稼働28年(一般にごみ焼却施設の寿命は30年などと言われています。)を超え、近年、その維持管理費が増大している状況です。

 そのため、地元住民代表をはじめ、有識者や関係者などによる「施設整備検討委員会」を設置し、平成24年7月から施設更新の必要性や環境負荷の軽減などの協議を行い、新ごみ焼却施設の整備・運営計画を作成し、これまで鋭意作業を進めてまいりました。

 しかしながらその後、いくつかの問題点が指摘され、地方自治法に基づく特別委員会が設置・調査されたため、新ごみ焼却施設整備・運営事業は一旦中断していましたが、この度、事業を再開することとなりました。

 事業再開にあたっては、今後一層加速する少子高齢化や人口減少、また、これらの社会動向を踏まえた社会インフラのあり方が大きく変化している状況などを加味し、将来にわたる市村民の負担軽減や、将来の本組合のごみ処理行政のあり方等を熟慮の結果、最終プランを決定し、新ごみ処理施設整備・運営事業を再開することとなりました。

 事業再開に当たっては、以下の5つの基本方針を掲げ、事業推進を図ってまいりますので、ご理解・ご協力賜りますようよろしくお願いし申し上げます。

平成29年9月

江戸崎地方衛生土木組合

▼5つの基本方針

(1)目標とした環境性能等の維持

 ⇒協議を重ね目標とした環境基準・ごみ処理能力の環境性能等を維持します!

(2)市村負担の最小限化

 ⇒早期の事業再開や支援制度の活用などを図り、市村民負担の最小限に努めます!

(3)土地の高度利用化

 ⇒既存敷地内での施設配置を基本に、コンパクトな新ごみ焼却施設を目指します!

(4)広域的なごみ処理行政への対応

 ⇒周辺施設の更新時期を見据え、施設の統廃合等の広域化の可能性を模索します!

(5)効率的な安全運転の確保

 ⇒事業等のコンパクト化を進めながらも、安定的な運営やサービスに努めます!

(1)目標とした環境性能等の維持

 これまで施設整備検討委員会等で協議を重ねて設定した新ごみ焼却施設の「処理能力」や「環境基準」などの環境性能等はそのまま踏襲し、処理能力は、災害時の廃棄処理分12トン/日を含めた70トン/日とし、発電による余熱利用、また、下記の環境基準を踏襲するなど、目標とした環境性能等は維持することします。

 

(2)市村負担の最小限化

  早期の事業再開を図ることで、年々増加傾向にある既存施設の修繕費の最小限化とともに、交付期限がある財政支援(震災復興特別交付税)の最大取得に努めます。加えて、国(環境省)の交付金に鑑み、運営費(ランニングコスト)のコスト抑制を図るなど、交付金の有効活用を図ることで、組合引いては市村負担の更なる最小限化に努めます。

▼ごみ焼却施設の修繕費の推移(機能維持分) 

(3)土地の高度利用化

今後の人口減少等によるごみ処理需要等に鑑み、既存敷地内での施設配置を基本とします。また、主要な道路との接続のため必要な接続用地の取得等は、最小限とすることで、本格的な減少時代を踏まえた土地の高度利用化を図り、コンパクトな新ごみ焼却施設を目指します。

 ▼土地利用計画の経緯

 

(4)広域的なごみ処理行政への対応

現在、我が国が推進するごみ処理事業の理想形の一つのスタイルは、ごみ処理事業の効率化(処理量300トン/日など)と、発電による再エネルギー化などの焼却時に発生する熱量の有効活用です。
県ではこれらの動向に鑑み、ごみ処理ブロックの広域化を促進しており、今後は本組合も広域化を検討していくことが求められています。

そのため、周辺施設の更新時期を見据え、次の更新時において、現実的に広域化が協議できる可能性を残すため、委託期間を見直し(例:20→15年)、広域化のための協議に向けた取り組みを進めていきます。

(5)効率的な安全運転の確保

 今回の新ごみ焼却施設整備・運営事業は、施設整備だけでなく、ごみ焼却時の熱量の有効活用として発電による再エネルギー化などを含めた効率的な施設運営を確保するために、DBO方式(デザイン・ビルド・オペレーションの略で、設計・建設及び運転・維持管理を一括発注する方式)よる事業発注を予定しています。

 そのため、施設運営における一定以上のノウハウや実績などにも考慮し、経済性と安全性とのバランスのとれた事業者の選定が大切です。したがって、事業等のコンパクト化を進めながらも、安定的な運営・ごみ処理サービスに努めていきます。

処理能力 70トン/日(災害廃棄物処理約12トン/日を含む)+発電(10.0%以上)
環境基準 項目(単位) 導入規制値 参考:法規制
ばいじん(g/m3N) 0.01以下 0.08以下
硫黄酸化物(ppm) 30 2413
窒素酸化物(ppm) 80 250以下
塩化水素(ppm) 50 250以下
ダイオキシン類(ng-TEQ/m3N) 0.1 1